2022年11月24日(木) 、日本洋菓子協会連合会様に協賛企業様やプレスの方々をお招きし、ワールド チョコレート マスターズ'22の報告会が行われました。日本代表の田中二朗シェフ(CALVA)やWCM歴代シェフ、アーティスティック部門の審査員長を務めた松下裕介シェフ、高木幸世シェフ(RAU)が登壇し、非常に豪華な報告会となりました。
↑左より 水野シェフ、高木シェフ、松下シェフ、田中シェフ、小野林シェフ、平井シェフ、和泉シェフ、尾形シェフ
↑開会の挨拶 日本洋菓子協会連合会 会長 島田進氏
↑パートナー企業様代表挨拶 株式会社増田製粉所 東京支店 東大祐氏
尾形剛平シェフ(バリーカレボージャパン株式会社 チョコレートアカデミー東京責任者)
尾形シェフよりワールドファイナル当日のハイライト動画を流しながら、二朗シェフの作品や結果を報告しました。
WCM日本運営委員会代表 挨拶 和泉光一シェフ(アステリスク)
『前回大会の日本予選で負けた時から、二朗(田中二朗シェフ)がずっと努力していたことを知っている。二朗が大会をひとつ上のランクに引き上げてくれると思う。これからもWCMは続いていくが、引き続き代表として頑張っていきたい。』
日本代表選手 挨拶 田中二朗シェフ(CALVA)
『43歳でのコンクール挑戦、想定していないトラブルが多く発生し、パフォーマンスは想定の半分くらいしかできなかった。目指してたのは優勝だったので、総合7位という結果についてまだ消化しきれたわけではないし、責任を感じている。これもまたコンクールの厳しさだと思う。
今後、見栄えではなく哲学や本質が評価されるコンクールになることを祈っている。』
審査委員スピーチ 松下裕介シェフ、高木幸世シェフ(RAU)、小野林範シェフ(ショコラトリーヒサシ)
アーティスティック部門の審査員長を務めた松下裕介シェフ、高木幸世シェフ、日本人審査員を務めた小野林範シェフの3名が登壇されました。
↑左より 松下シェフ、高木シェフ、小野林シェフ
松下裕介シェフ(RAU):
審査員目線にしかわからないようなトラブルも起こった。全選手が頑張っていることがわかっていたので、審査員として何かできないかと動いたこともあった。』
高木幸世シェフ(RAU):
『アーティスティックスキル部門の審査員として、ピエスモンテだけではなく、味覚のアートを評価することを心がけていた。アートの解釈には多様性があるが、スペインの「#WOW」(チョコレートのピエスモンテ)は素晴らしかった。
この課題では「チョコレート以外のものを使っても良い」とルールで定められていた。スペインは鏡を使用しており、チョコレートの良さを最大限引き出せていると高く評価した。
アートというものは適切に伝えないと人には理解してもらえない。また、コンクールの場だけではなく、店舗に来て下さるお客様にも自身の哲学を伝えていかなければならない。二朗シェフは味のアートの表現、さらに哲学の伝え方が素晴らしかった。』
小野林範シェフ(ショコラトリーヒサシ):
『審査員には事前にレシピやコンセプトが伝えられておらず、もっと前もって伝えられていればと感じた。
スペインの作品のコンセプトは素晴らしい。作業工程を少なくしたシンプルなレシピだった。しかし、見た目や作業性がわかりやすく、見ている人が立ち止まる仕組みを作っていた。そのような魅せる場を作ることができるスペインが、今回評価されたのだと思う。』
田中二朗シェフ・審査員・歴代日本代表選手 トークセッション
田中二朗シェフ(CALVA):
『課題の一つである「#SHARE」(シェアするデザート)で誰もが食べられるアレルギーフリーの作品が評価されたことを非常に嬉しく思っている。』
松下裕介シェフ(RAU):
『審査員長の二人(アモーリ・ギション氏、キルステン・ティボールズ氏)も、二朗シェフの作品に哲学が存在しているのが素晴らしいと言っていた。二朗シェフの「#SHARE」は食べ終わってからアレルゲンフリーであると聞き、その味の素晴らしさに驚かされた。このような作品を世界大会に出す勇気が素晴らしいと感じた。』
高木幸世シェフ(RAU):
『今までの考え方に、新しいコンセプトを加えた多様性を提案することが私たちの使命。そんな中で「#SHARE」で食べることの選択肢を増やした二朗シェフ。ルールを何回も読み込んだことで、新たなクリエーションが生まれた。二朗シェフの大会にかける想いを感じた。』
水野直己シェフ(洋菓子マウンテン):
『皆さんにぜひ現地に来て観戦してほしい。あの空気感は現地でないと味わえない。色々なトラブルはあったが、チームとして良いバックアップができたと思う。3年後、また大きく飛躍したチームジャパンをパートナー企業の皆様にも支えてほしい。』
小野林範シェフ(ショコラトリーヒサシ):
『スペイン代表について。サステナビリティという観点からゴミ箱や冷蔵庫の中までもチェックしたが、仕事が美しかった。また、リフトで部品を持ち上げるパフォーマンスを行い、魅せ方を意識していた。選手単体ではなくチームで動いていたのが印象的で、他国選手と比べるとその様子がスマートだった。』
平井茂雄シェフ(ラヴニュー):
『次世代のショコラティエ、パティシエたちが有名になる方法が多様になってきた。コンクールに対し前向きで無い人たちに、もう一度挑戦する火種を生み出すのが自分達の役割だと思っている。』
和泉光一シェフ(アステリスク):
『運営委員会にこれからさらに3名の歴代シェフが加わる。各シェフの個性を大切に、出場する選手が悔いの無いようにサポートしていきたい。これからも大会に注目してほしい。』
↑閉会の挨拶 全日本洋菓子工業会 理事長 小澤 俊文氏
↑左より WCM日本運営委員会 事務局長 大山氏、水野シェフ、和泉シェフ、島田氏、田中シェフ、小澤氏、平井シェフ、小野林シェフ、尾形シェフ
シェフの皆様、ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。これからもWCMチームジャパンのご支援をよろしくお願い致します。